INFATUATOシンドローム
璃花「う〜……うん!そこまで言うならわかったわ!」
そう言うとお母さんは私から離れるとスマホを鞄から出し誰かに電話を掛け始めた
璃夢「お、お母さん?何してるの?」
璃花「あっ繋がった。もしもし?お兄ちゃん?」
お兄ちゃんって、荘司(しょうじ)さん?なんで荘司さんに電話?
まぁ電話しているのだから大人しく静かにしておこう。そう思いながらもすることも無いので電話の内容を聞くことにした。
璃花「私、璃夢を高校に入れたいの。だからお金貸して」
そしてお母さんはとんでもないことを言った。
オカネカシテ?えぇぇええ!?
璃夢「ちょっ!お母さん!?何言ってるの!?」
高校の学費いくらだと思ってるの!?教科書代とか諸々で軽く10万超えるんでしょ!?簡単に貸してって言う金額じゃない!
このままではいけないと思った私はお母さんから携帯を奪った。
璃花「っ、こら!」
璃夢「荘司さん!?お金とかいらないから!私、別に学校なんて行く気ないから!」
璃花「璃夢!!」
荘司『おー璃夢か?んな事言わねぇでも学費ぐらい払うぜ?俺の娘みたいなもんだろ〜?』
荘司さんは私の伯父さんで、よく家に来てご飯を食べていったり、服を買ってくれたり、文房具を買ってくれたりと…ほぼお父さんに近い存在の人だ。
だとしても!それだとしても私の学費まで払ってもらう訳にはいかない!
璃夢「ほんとに大丈夫だから!そりゃ、格闘技はもっとやりたかったのが本音だけど……お母さんへの恩返しの方が大事だもん!」
璃花「璃夢……」
荘司『……。璃夢は格闘技が好きだな』
璃夢「うん!大好き!小学生の頃からおじいちゃんの道場で習ってたから!…今はもうないけど…」
荘司『そうだな………』