INFATUATOシンドローム
璃夢「ラーストッ!」
バコンッ
璃夢「ふぅ。疲れたぁ〜」
最後の一匹を葬り去り、私は一息つく。
私の家、出ても1ヶ月に1匹だからこれだけたくさん叩いたのは初めてだよ。
翼「お、お前、容赦ねぇな」
なぜか引きつったような表情で私を見ている翼と雪くん。そしてジリジリと私から距離をとっていく。なぜ?
璃夢「僕だって潰したくなかったよ!でも翼が開けるから!」
開けずにそのままにしておこうと思ったのに。あわよくば私の下駄箱に突っ込んだ犯人を見つけてお返ししようと思ったのに……
璃夢「まぁ死骸を送り返すのもありか…」
拾うのめちゃくちゃ嫌だけどこのままにしておけないし、今度は箱の中でカタカタいうことはないから余計に中身分からなくて開けてびっくり玉手箱!
翼「恐ろしいこと考えんなよ!」
雪「生きてるのも嫌だけど無残な形のコイツらが来るのはもっと悪質な嫌がらせだな」
璃夢「でも送ってきた人が悪いんだから、自業自得じゃない?それにほら!【目には目を歯には歯を】ってことわざがあるじゃん!」
嫌な目に目に合わされたら同じ目に合わせろ!みたいな意味だったよね?
翼「………時々、コイツを敵に回したくなくなるんだよな。」
雪「同感だ。コイツと友達でよかった」
友達でよかったなんて言って〜!そんなこと言っても何も出ないぞっ!
璃夢「二人とも!好きなお菓子持っていっていいよ〜!」
翼「マジ!?ラッキー!」
雪「……初めて見るのばっかりだな」
《お菓子が出た》
翼「つーか、いっつも語彙力ないくせに怒った時とかだけ語彙力増えるのどうにかなんねぇの?余計怖ぇんだけど」
璃夢「えっ?怖いかな?」
翼「無意識ってところが尚怖い」