INFATUATOシンドローム

「おはよーございます!」

「今日もいい天気ッスね!」

「今日も可愛い…じゃなくてカッコイイッス!」

「兄貴〜!愛してるっス〜!」


悠真くんと一緒に歩いてきた残りの四人は初めに声をかけてくれた順番に

夜詩(ようた)くん、衛(まもる)くん、樹(いつき)くん、大空(そら)くん

悠真くんと同じく、私のことを慕ってくれてる人たちだ。


悠真「どうしたんですか?下駄箱の前で」


璃夢「おはよう、悠真くん。今ね、怪しい箱があるからどうしようかなって考えてたの」


そう言って下駄箱を指さすと、5人は下駄箱を覗き込んだ。


衛「またプレゼントッスか!!人気者は違うッスね〜!!」


『すごいすごい』と目をキラキラとさせながらそう言ってくれる衛くん。

人気者じゃないと思うけど…人気者だったらこんな変なものプレゼントされないよ?逆に恨まれてるんじゃない?


樹「俺!俺チョコレート持ってる!璃夢さん、どーぞ!」


樹くんは目をキラキラ、というよりメラメラ?させて、私に小分けになっているチョコレートを5つくらい渡してくれた。


璃夢「わぁ!チョコレートなんて高級なもの貰っていいの!?」


しかも全部違う味だ!ミルク、ビター、イチゴ、ホワイト、クランキー!すごい!


大空「だったら俺も!!兄貴!俺のプリン食べて!」


今度は樹くんを押しのけて私の前に大空くんがやって来て、カバンの中の弁当袋だろうか?その中から高そうなプリンを出した。


璃夢「プリンは流石に貰えないよっ!大空くんが食べて?」


貰えないと言って私の目の前に差し出された手を少しだけ押して大空くんの方へと返す。


大空「う、うぅっ、有り難きお言葉!」


すると大空くんはなぜかプリンを抱きしめて目に涙を溜めてそう言った。

そんな大袈裟な…。まるで私が大空くんにプリンをあげたみたいな図になってるけど…返しただけだからね?
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