INFATUATOシンドローム
蘇る悪夢
そして、その日を境に目に見えて嫌がらせが増えた
ガラガラッ
煌月「っ!璃夢さん」
璃夢「?おはよう、煌くん。どうしたの?」
煌月「いや…その……」
朝教室に登校すると、煌くんが私の席の前に立っていた。不思議に思い自分の席に向かっていくと
璃夢「っ……なに…これ…」
私の机には落書きがされていた。書かれていた内容は
『トップ降りろ』『お前なんか必要じゃない』『死ね』『消えろ』『女』『学校やめろ』
あぁ、どうしてこんなことが起きているんだろう。やっぱりこれは【いじめ】じゃないか
鷹也「煌月!雑巾持ってきた…っ璃夢さん!?」
すると鷹也くんが雑巾にしては綺麗な布と落書きを消すための液体だろうか?をもってやってきた。
璃夢「…………。」
煌月「…璃夢さん?大丈夫ですか?」
ボーッと机の上の落書きを眺めていた私に心配そうに声をかけてくれる煌くん。
璃夢「……大丈夫だよ?鷹也くん、わざわざ雑巾ありがとうね?借りてもいいかな?」
鷹也「は、はいっ!俺も手伝います!」
私がそう言うと雑巾と液体の入った入れ物を渡してくれ、その後、自分の分も取りに行こうと廊下に向かおうとした。
璃夢「そんな大丈夫だよ!HR始まるから席ついた方がいいんじゃないかな?」
鷹也「えっ」
璃夢「うん大丈夫だから。ありがとね?」
そう言って私は鷹也くんから受け取った雑巾で机を綺麗にし始めた
煌月「お、俺もやります!」
少しの間見ていた煌くんも手伝うと言ってくれた。
璃夢「ううん、大丈夫。これぐらいなら大丈夫だから。ありがとう」
私は机を吹く手を止めることなく、煌くんの方は見ないでそういった。
そう、このくらいならまだ大丈夫だ。だって初めてじゃないんだもん。前と同じようにしていれば、きっと時間が解決してくれる…。
大丈夫、きっと、大丈夫だから……