INFATUATOシンドローム
璃夢「あ、ごめ…」
玖音「り、璃夢?」
怒り任せに壁を殴ってしまったことを謝ろうと玖音をみた。
璃夢「あぁ……」
【あの日】と同じ。助けたのに【恐怖の目】で私を見る。
璃夢「は、ははっ…もう、むりだ」
そう呟いて私は空き教室を出た。
玖音「璃夢!っ……」
後ろで玖音の声と、壁にぶつかるような音が聞こえたが私はそれを無視して歩いた。
一体どういうこと…?私バカだからわかんないよ…。
あのヤンキー三人が嫌がらせの犯人で間違いなさそうで…そんなやつらの言うことを信じるのもどうかと思うけど、実際玖音も嫌がらせに加担していたのは間違いなさそう…。
そうなったらもう、何も信じられないよ?
私、友達ができたのが初めてだったから浮かれてたのかも…。きっと友情ってこういうもので簡単に壊れてしまって裏切られるものなんだ…
きっとみんな、笑ってたんだ…私がいじめられてるのを見て…
そうだとしたら、なんで私は、心配かけないようにって、迷惑かけないようにって…頑張って笑顔作ってたの?
ガラガラッ
考えながら到着したのは自分のクラスの教室。
授業中ということもすっかり忘れて扉を開けると一斉にみんなの視線が集まった。
大翔「おい、璃夢!俺の授業をサボるとはいい度胸だな!」
……大翔さんの授業だったんだ。もう、どうでもいいけど……。
私は大翔さんを無視して自分の机に向かって歩いた
大翔「おいおい、無視かぁ?あ゙ぁ?」
あれ、机が綺麗になってる。
まぁ大翔さんの授業の時に落書きが残ってたら大事になるもんね。バレちゃうもんね。
煌月「璃夢、さん?」
煌月の声が聞こえたので目線だけを煌月の方に向けた