INFATUATOシンドローム

腕を強く引っ張られて痛くなってきたので
『痛いから離して』と言おうとした瞬間、校舎裏の壁に投げつけられた


璃夢『っ…』


背中と肩が痛い…っ…


『おまえ!昨日オレの友達のこと殴ったんだって?』


そう言ってきた。

一瞬で昨日女の子に意地悪していた上級生の友達だということがわかった


璃夢『最初に手を出したのはそっちでしょ?私は悪くない。』


そう言うといきなり上級生は殴ってきた


璃夢『っ!…離して!』


私もやり返そうとしたが、他の上級生に押さえつけられ殴られ続けた


璃夢『ッ…ったい…ゃめ…』


蹴られて殴られて叩かれて、意識が飛んで目が覚めれば誰も周りにいない。

もう下校時間だった。


──────・・・─────



それから毎日呼び出される、というか校舎裏に無理やり連れていかれ、殴られての繰り返しだった


校庭で遊んでいるみんなは毎日のことなので誰も助けてくれない。それが当たり前になってしまっていた。


私は悔しかった。

自分は何も悪いことはしていない。

人を助けただけなのに。


それなのに自分が痛い目にあっている。


璃夢『…もう嫌だ。絶対に見返してやる!』


そう思った。だから今まで以上に格闘技に精進した。


体の傷の痛みにも耐えながら体力をつけて、複数を一斉に相手できるように道場のみんなに手伝ってもらって練習を繰り返した

< 386 / 540 >

この作品をシェア

pagetop