INFATUATOシンドローム
璃夢『同じクラスの女の子がね、あの人に意地悪されてて』
といって、一人の男の子を指さした。指をさされた男の子は明らかに動揺したような顔をして目をそらす。
璃夢『それでね、ダメだって言ったのに殴ってきたの。ダメだって言ったらまた殴ろうとしてきたからやっつけたの。』
お母さんは何も言わずに話を聞いてくれた
璃夢『そしたら毎日、あの人達に連れていかれて殴られたの。』
するとお母さんは傷ついたような顔をした。
でもその時の私は『なんで痛い顔してるの?』って思ってた。
『クラスの子が意地悪されてたのはいつ?』
そう聞かれたから、日付を言った。それは今日から一か月も前のことだった。
璃夢『私ね、どうして殴られるのか分からなかった。
だって意地悪してたからダメだよって教えて、クラスの子を助けたんだよ?
なのになんで痛い思いしなきゃいけないのって思ったから、強くなろうと思ったの。
だって、私が強くなれば痛い思いしなくて済むと思ったから。』
お母さんはびっくりしてた