INFATUATOシンドローム




なんか帰ってくるのが久しぶりな気がする。まぁ三日帰ってないから久しぶりってことで合ってるんだろうけど


カチャ

私はカバンから鍵を出して鍵を開けて中に入ろうとした





ガタンッ!


璃夢「ほえ?」


鍵を開けたはずが間違えて掛けてしまったらしい


え、えぇぇええええ!!開けたつもりが閉まったってことは鍵空いてたってこと!?不用心だな!

もしかしてお母さん、疲れてたのかな…?今日は確か日勤だったよね?ご飯作って待っててあげようっと。

あ、でも材料ないかも…カバン置いて着替えたら買い物かな。


カチャ

もう一度鍵を掛けて家の中に入った


璃夢「ただいま〜」


なんて言っても誰もいないから返ってこないんだけどね。いつもの癖だね


「おかえりなさい」


璃夢「えっ!?…お母さん!?」


しかし、いるはずのないお母さんが家の中にいた


璃夢「ど、どうして?今日は仕事の日だったよね」


私の勘違いだったのかな?


璃花「璃夢と話がしたくて、今日はお休みをもらったの」


私と、話?
……なにか悪いことしちゃったかな…?

お母さん、真剣な顔してるし…仕事休んでまで私と話したいことなんて…

私は俯いた…俯くべき場面じゃないんだろうけど…私は俯くことしか出来なかった


璃花「璃夢」


私の名前を呼ぶお母さんの声は優しい。でも顔を上げることは出来ない…

何を言われるか分かってる…仕事休ませちゃったのは私だし…心配もいっぱいかけちゃった…

迷惑かけたくなかったのに…結局迷惑かけちゃった…


ギュッ

璃夢「えっ?」


暖かい温もりに包まれた

私、抱きしめられてる?


璃花「ごめんね?苦しい思いさせて…」


違う、お母さんが悪いんじゃない!私が悪いんだ…お母さんに心配かけないように…もっとちゃんとしてたら…


璃花「私ね、決めてたんだ…璃夢にちゃんと頼ってもらえる母親になろうって」


頼ってもらえる?

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