INFATUATOシンドローム
璃花「でもね、決めただけで満足して璃夢に頼ることがどういうことか教えてあげなかった。頼ることを知らない子が頼ることなんて出来ないって分かってたのにね…」
璃夢「お、お母さんはいてくれるだけでいいの!そばに居て一緒に笑ってくれてるだけで私の支えになるのっ!だから、そんなに悲しそうな顔はしないでよ!」
璃花「ふふっ、ありがとう。私も同じよ?璃夢には笑ってて欲しいの。あなたが悲しい心を隠して笑ってるのを見るのはもう嫌なの」
ちゃんと…笑えてなかったんだ…
璃花「ねぇ?璃夢。入学する前に約束したこと覚えてる?」
入学する前?
璃花「『無理すること、隠し事は無しだね』って。」
あっ…
璃花「ふふっ、その顔は忘れてたわね?」
璃夢「うぅっ…」
そんなに表情にでてたかな?
璃花「仕方ないわね。学年トップスリーに入らなきゃいけないし大変なんでしょ?」
あ、そう言えば私お母さんに学校のこと全く話してないな…今に限ったことじゃない…今までも……
璃花「璃夢、辛いなら無理して行かなくてもいいの。人生一度きりなんだから、好きなことやって生きなさいよ!」
ニッコリと笑って言ってくれた
璃花「だから璃夢の気持ちを教えて?これからどうしたいとか、学校はどうとか…お母さんとしてはいっぱい話して欲しいの」
話す…話聞いても楽しいことなんか無いよ?それでもお母さんは聞きたいの?
璃夢「楽しい話じゃないかもしれないのに?」
璃花「お母さんって言うのはね、子供の成長を楽しみにするものなの。そんな子供の話を聞くのは全国のお母さんの楽しみだって言っても過言じゃないと思うの」
【お母さんは子供の成長を楽しみにする】
そうだったんだ
璃夢「でも忙しい時とか…鬱陶しくない?」
疲れてるのにとか…思ったりしちゃうよね?
璃花「そんなの無いわよ!璃夢の話を聞いたらお母さん、疲れなんて吹き飛んじゃうもの!
小学生の時はまだ沢山話してくれたけど…あの日を境にめっきり話さなくなっちゃったから…お母さん寂しかったんだよ?」
あの日って…私がいじめられてた時のことだよね