INFATUATOシンドローム
体育祭
翼「おぉ!結構集まるようになって来たな!」
雪「あぁ。理由はどうであれな。」
今日は体育祭前日。声をかけなくても皆すぐにグラウンドに集まってれるようになったの!
雪くんの『理由はどうであれ』ってどういうことかよく分からないけど……
しかもテント立てたり点数板組み立てたりしなきゃいけないからあんまり練習できないかもしれないんだよね
璃夢「でも…三人組は来てないね…」
一応彼らの分の競技も決めてあるらしいが、グラウンドをもう一度見回してみたけどやっぱり彼らはいない…
翼「気にすんなって!これから認めさせることだってできるんだからよ!」
そう言って励ましの言葉をかけてくれた
璃夢「そうだよね、ありがとう翼!元気出た!」
翼「おう!つーか、あんな奴ら一発ボコれば黙るだろ?」
璃夢「確かにそうかもしれないけど…力で押さえつけて従える、みたいな感じ嫌いなんだよね」
無理矢理感があるって言うか、人の意志を無視してるって言うか…。自由にできないのって辛いからそんなことしたくないよ
翼「お前はほんと、すげぇやつだよ」
璃夢「え?急に何?」
いきなりそんな真剣な顔して褒められちゃうと照れちゃうんだけどなぁ。
玖音「璃夢ー!!」
そんなことを思っていると玖音が私のことを呼びながら走ってきているのが見えた。
璃夢「どうしたの?」
走ってきた玖音は息切れながらに話し出した
玖音「はぁはぁ…あの、ね…これ、えだ、先生が、コートの、ライン引き、とかテント立てるの手伝えって」
璃夢「だ、大丈夫?ゆっくり呼吸して?もぉ、玖音をこんなに走らせて…大翔さん自分で言いに来たら良いのにね」
これじゃあ玖音がパシられてるみたいじゃん。