INFATUATOシンドローム

「ほぉ〜?誰に向かってそんな口聞いてんだ?」


そ、その声はっ!


璃夢「アンパンマン!」


バシンッ

璃夢「イテッ」


大翔「誰がアンパンマンだ、ボケ。あんなに顔丸くねぇわ」


玖音の息を整えるのを手伝いながら文句を言っていると聞こえてきた声。

ちょっと冗談言っただけなのに真に受けちゃって…


璃夢「ジョーカーじゃないですか、ジョーカー。」


大翔「【ジョーカー】?もしかして【ジョーク】って言いてぇのか?」


璃夢「…まあそう言う時もありますよね」


大翔「いや、そう言う時しかねぇし」


璃夢「そんなことより、生徒に手をあげるのは体罰ですよ?訴えますよ?」


ちょっとジンジンする頭をさすりながら大翔さんに向かってそう言った。


大翔「不良の言うことなんざ、警察は耳傾けねぇよ」


なんて遠い目をして言うもんだから


璃夢「ドントマインドですね」


きっと、大翔さんは警察さんに相手にされなかったんだろうと思い慰めの言葉をかけてみた。


バシンッ

璃夢「イッタッ!」


慰めたのに、何故かまた頭を叩かれた。しかもさっきより痛い気がする。


大翔「こういう時だけ英語の使い方合ってんじゃねぇよ。尚の事ムカつくわ」


璃夢「もう!痛いんですけど!頭の細胞消えて記憶喪失になったらどうするんですか!」


大翔「大丈夫だ。璃花ちゃんならお前をそんなやわな人間に育てねぇよ」


璃夢「えっへへ〜、褒めてくれるなんて嬉しいです」


大翔「お前を褒めたんじゃねぇよ?」


璃夢「そんなことぐらい分かってますよー!」


母親褒められたら誰だって嬉しいでしょ!?あれ?私さっきまで怒ってたはずなんだけど…何に怒ってたっけ?

《既に記憶障害が起き始めている》


翼「おいコントやってないで要件言えよ、是枝〜」


大翔「八重樫お前なぁ、何回も俺の事は先生と呼べと言ったよな?」


翼「細かいこと気にしてると禿げるぞー」


璃夢「えっ、大翔さん禿げてるの?」


雪「まだ、若いのに…ストレスか?」


ふさふさしてると思ってたけど…実はそれカツラだったりするの?


大翔「だぁぁあああああ!!ガキはめんどくせぇ!お前らが俺のストレスだよ…!」


なんて言って頭を抱え出した大翔さん。

私たちがストレスだなんて酷いなぁ。教師やってたら生徒のことがストレスになるなんて当たり前じゃないですか。

みんな言うこと聞く可愛い子ばかりじゃないんですから。

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