INFATUATOシンドローム

またなにか悪いことを企んでいるのかと、私たちはそのまま歩く足を止めず向かっていると


「グハッ」


三人組の一人が先輩に殴られた


璃夢「えっ」


な、なんで?!仲良しじゃなかったの!?結託するんじゃなかったの!?

段々と言い合いが激しくなり、殴り合いが始まろうとしていた。


翼「な、なんかヤバい雰囲気じゃね?」


璃夢「だね、助けよう!」


翼「ふっ、言うと思ったよ」


そして私と翼は急いで向かった


璃夢「ステップ!ステ──ップ!」


翼「バカ!ステップ踏んでどうすんだよ!ストップだろ!?」


なんでもいいよ!ほら、私たちに気づいて殴り合いを辞めてくれたんだから!

私たちに気づいた先輩が最後の一発なのか、三人組の一人を殴った


「グッ!」


ガタンッ!!

殴られた人はそばに置いてあった組み立て前の点数板にぶつかった

しかもその木材は三人組の中心核の男の子の方に倒れていった


璃夢「っ!危ない!」


「う、うわぁぁあああああ!」


男の子は頭を抱えて地面にしゃがみ込んだ


翼「っ、璃夢!」


ガラガラガラッ!!

璃夢「っ…!」







「っ、さ、魁!」


璃夢「怪我は…ない?」


「ね、ねぇけど…なんで、なんで庇ったんだよ…」


そう、私は男の子を庇った。あの状況では頭を庇っていても大きな怪我をしてしまうと思ったから。

私は自分の上に乗ってる木材をどかして男の子に手を差し出した


璃夢「立てる?」


「……っ!て、てめぇの情けなんかいらねぇよ!!」


パシンッ!

そう言って男の子は私の手を振り払うと走って言ってしまう。


「あ、待てよ!」

「置いていくなって!」


残りの二人も私の方をチラッと見ながらも追いかけるように走っていった


翼「璃夢っ!!」


走り去っていく三人組の方を眺めていると翼が私の名前を呼んだ。


翼「お前、大丈夫か!?頭に当たってねぇか!?」


璃夢「うん、大丈夫!当たったって言うなら肩とか背中かな?でも大丈夫!痛くないし!」


そう言って私は元気ポーズをとった!


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