INFATUATOシンドローム

大和「でもさ、アイツこう言ったんだ。
『俺はやりたくてやってるから兄さんは悪くない』 ってな。弟とは結構年が離れてたんだけどさ……しかも急に縛られた生活が始まるの…縛られるのがどれだけ嫌か俺は分かってるのにな…同じことをさせちまってる…」


思い出すように遠くを見つめながらそう語る大和さんに私はなんと声をかけたらいいのか分からなくなった。

もしかしたら私は聞いちゃいけないことを聞いてしまったのかもしれないと。


大和「おっと、色々話が逸れたな。」


すると大和さんは最初と同じような明るい表情に戻り説明を再開させた。


大和「今でもエリートの時の名残があってグレたいけどちゃんと勉強したいヤツがここに来る。」


たしかに。言われてみれば有栖先輩?も、天沢先輩?も月城先輩も、そこまでヤンキーっぽくなかったし、八重樫くんみたいに性格の優しい人もいたもんね。


大和「全くの不良じゃないやつも学費が安いって理由でよく入ってくるし、そーゆうヤツらの為にここの教師は就職先探したり、大学探したりしてんだ。だからココでもちゃんと進学、就職可能!」


質問から色々ズレたけど、学校のことも知れたし、大和さんと荘司さんのことが知れてよかった。


大和「後は何かある?」


璃夢「ちなみに弟さんはいくつなんですか?」


年が離れてるって言ってたけど…なんだか気になっちゃうよね?


大和「ハハッまさかの質問だな!弟は今28歳だよ」


28歳?荘司さんが38歳だから…同い年の大和さんも38歳。つまり……


璃夢「10歳離れてるんですか!?」


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