INFATUATOシンドローム


「「「はぁ!?璃夢って、魁璃夢!?」」」


大翔さんに名前を呼ばれ、私?と思っているとクラスメイト全員が口を揃えてこちらを見てきた。

凄い!みんなハモってる!一語一句違わずに!


大翔「璃夢〜いいよな?」


いいよな?なんて聞いてくるけど、結局手伝えってことだよね?別にこれからたくさん助けてもらうことになるだろうけどから手伝うけど…

渋々という感じで私は立ち上がり教卓の方へ向かった。


璃夢「なんで僕なんですか?」


大翔「話やすいから」


………何となく話しやすい、じゃなくて、こき使いやすい、って聞こえるのは私がひねくれてるから?

おかしいなぁ…ひねくれた性格じゃなかったんだけど、昨日と今日でもうヤンキーに染まっちゃった?


大翔「じゃあ後は………小桜(こざくら)〜お前も来い」


?「えぇ!?ぼ、僕ですか!?」


大翔さんが出席簿みたいなのを見ながら教室を見渡し、一人の名前を呼んだ。声がした方には一人の男の子。

おぉ、何とも貧弱そうな少年だ。
《失礼なこと言うな》

元は進学校だったからその名残で入ってくる真面目な生徒もいるって言ってたし、小桜くんはその部類だよね

もう、髪の色がちょっと茶色でも、赤青黄色の信号カラーを見た後じゃ可愛く見えるよね

うんうん
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