INFATUATOシンドローム

タイマン張ろう!

昨日は充実した時間を過ごせたよ〜

まさかホントに大和さんと手合わせできるなんて!巷で有名な元ヤンキー様って話だよ?

はぁ〜今日はいい日になるよ!

あっ、でも昨日我を失ってあのヤンキーさんに散々なこと言っちゃったからな…謝らないと…
《意外と律儀です》


ガラガラッ

翼「おぅ、やっと来たか。」

バタンッ


条件反射。思わず扉を閉めてしまった。


ガラガラッ

翼「テメェ、俺の顔見た瞬間ドア閉めんじゃねえよ」


璃夢「わっ!八重樫くん!」


早くも多難の日になりそうです


翼「ちょっとツラ貸せ」


ツラ?え、もしかして八重樫くん、私の髪の毛ヅラだと思ってたの!?それは髪長いのを隠すためだって話じゃなかった!?


翼「はぁ…着いてこいって言ってんだよ」


璃夢「あ、はい!」


なんだ、着いて来いってことか。びっくりしたよ。

この距離で走り出しても、逃げることはもう分かってるだろうしすぐ捕まると思って大人しく八重樫くんについて行った

八重樫くんは曲がったことが嫌いだから不意打ちに襲ってくることはないと思うけど…なんか心配だな


翼「よし、ここら辺でいいな」


璃夢「あの…なんでココに?」


そこは人気のない廊下だった。


翼「今日はお前とタイマン張りたくて申し込みに来た」


今日“は”じゃなくて今日“も” の間違いだよね?!


璃夢「どれだけ頼まれても僕は八重樫くんとだけはタイマン張れません!」


翼「はぁ?なんでそんなに頑ななんだよ」


璃夢「八重樫くんには入学式の時に助けてもらいました。そんな人とタイマンなんて張れるわけがありません!」
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