Underground
そしてネクタイを締め終わるとピーと部屋に音がした。


「なんの音?」

「センサーだ。だいたい入口ら辺に付けてある。ここに来るまでには最低でも数分は必要だろ?この数分で、俺らは部屋を移るんだ」

「はーい」


2人して、来客用の部屋に移る。


「こっちに来たら、扉の鍵を閉めて、扉を隠す」

「隠す?どうやって?」


岳海はニヤリと笑うと壁の電気を付けるボタンの下にあるボタンを押す。


「……うわー、マジかww」


扉の部分だけ上から壁が降りてきて扉の所にピッタリと嵌り、見ても触っても、違和感なく壁になった。


「そ、マジ。んで、俺たちは悠々とソファに座って客人を迎える」

「ういー」

「んで、お前のために端っこに小さいソファ置いてやったからww」

「なんで隅なのwwまあ、いいけどさ。煙草吸っていいんでしょ?」

「ああ。
んで、これ腕時計。さっきのセンサーと繋がってる。画面が赤く点灯したら客人が来たってことだ。
万が一にもねぇとは思うけど、客人が被るのはやばいからな」

「被ったらどうすればいい?今は先約がいるから後で来いって言う?」

「ああ。本物の客だったらな」

「え、どういうこと?」

「まあ、座れ。そろそろ来る」

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