マドンナは社長秘書室勤務
田神会長の言葉の通り事は進み私はこうして社長秘書室勤務をしている。
確かにあの時田神会長が言っていたように雑務などをこなす事ばかりで秘書室から出る事はあまりない。
ただパーティーに出席する事になろうとは思っていなかったけれど…
「へへ、朝からラッキィ」
「後ろ姿も輝いて見えるなんてなぁ!」
後ろから様々な声が聞こえてきて私は歩くスピードをはやめた。
しかしスピードをはやた所でコンパスの都合上、距離はなかなか広がらない処か、
「追い掛ける?」
そんな言葉が聞こえてきた。
早く会社につきたいと、下を向いて向かっているとーー
「榛原さん、乗って下さい」
そんな声と共にいつの間にか隣に停まっていた高級車の助手席から顔を出す、
「田神室長。おはようございます」
「おはようございます。それより早く乗って下さい。向かう先は一緒ですし遠慮せずどうぞ」