マドンナは社長秘書室勤務


”お前は面接時にもそう要望を言ったそうだな“

”はい“

”それを気に入った会長がここに配属させた”

“はい”


田神会長はいわずもなが田神社長のお祖父様。

顔付きは似ていても、纏っているソレは似ても似つかない。


“大変だと、その容姿のせいで可哀想だと。同情されたいか?”


私は目立ちたくない、人目から遠ざかりたい。

何事もなく穏やかに過ごしたい。

ただそれだけ。


“お前は何しに此処に来ている。連れて歩くのに丁度良さそうなお前を同行させたくて提案したわけではない。お前の能力を買ったまでだ、おい“

“今回のパーティーには様々な国から出席者が来られます。その中には日本語が喋れない方も。ですから榛原さんには間に立ち通訳をしてほしいのです。無論秘書室には多国語を話す事が出来る人ばかりですが、同時通訳までとはいけません。特にアラビア語とスペイン語“

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