マドンナは社長秘書室勤務
本来ならパーティーパートナーは家族や恋人がするもの。
しかし田神社長は独身で家族は各国の支社に散らばっている。
恋人は知らないけれど、そんな事もあり田神社長のパートナーは場合に応じて秘書室勤務の者が交代交代で同行している。
「今回は派手にいきましょう」
話し合いも佳境に入りそう言って開かれたカタログは今までとは違った装飾品がずらり並んでいる。
パーティーは勿論のこと社長室秘書たるもの安物は着れないと普段でもほぼ会社支給の高級品を身に付けている。
「派手にですか?」
「ええ」
普段は控えめにと言われる事が多いのに…、そう思っていた私はたった今何故田神室長にそう伝えられた理由を知った。
そういう事かと。
「これはこれは田神社長。そしてマドンナ。お目にかかれて光栄です」
そう話し掛けてきたのは貿易会社社長。
そして、その隣には華やかな振り袖姿の女性。