マドンナは社長秘書室勤務


「でも、だからと言って田神社長に対しての恐怖感がなくなったわけではないです。実際今さっき頬を触られた時も同様に」

「つまりは何だ?」

「私にとって田神社長は特別な感情…。存在になりつつある事は事実です。多分田神室長がご婚約するって聞いたら私は心からお祝いできたと思うので」


田神社長に対しては出来ないそれが答えだと私は思う一方で。


「異性として田神社長を好きかと聞かれたら答えがでないと答えますし、嫌いかって聞かれたら嫌いではないと」

「嬉しいもんだな」

「曖昧な答えですけど」

「いや、曖昧ではないだろ。エレベーターで倒れたあの時に榛原が抱いた俺に対する拒絶。今はあまり抱いていないんじゃないか?」


確かにないと頷く。


「短時間でその変化。俺はそれだけで充分過ぎるくらい嬉しいと思ってるし、榛原が曖昧と言おうが俺は構わない。俺はその先を見据えたからな」


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