決断は一瞬、後悔は一生
私は頷いた。
そしたらキミは
「ありがと」
って。
「ありがと」なんて家族以外に言われたことなくて、その笑顔とその言葉に私は一瞬で結城くんを好きになった。
結城くんは優しくてみんなに平等だった。
そんな結城くんだから転入してきてすぐ周りに馴染んだ結城くんは、気づけばクラスの中心となっていた。
休み時間になるたび、男子にも女子にも囲まれてて幸せそうだった。
囲まれてる輪に結城くんは私を入れてくれて、そのおかげで私は友達も急上に上がって、嬉しかった。
キミはずっと笑ってて、みんなの中心にいて私の届かぬ人となったような気がした。
隣の席なのに、どうしてこうも結城くんが遠く感じるのかな。