決断は一瞬、後悔は一生

キーンコーンカーンコーン・・・。


一限目が始まった。


数学かぁ。


そんなことを思いながら私はふと、結城くんのほうを向いた。


結城くんは真面目に授業の話を聞いていてノートを取っていた。


私は気づいたらいつも、結城くんのこと見て結城くんのこと考えてる。



こんな毎日でも幸せ。


これで私は十分って思ってるはずなのに。


もし結城くんに彼女ができたらとか考えると胸が痛くなる。


最近では、学校1モテる女の子、沢良宜瑠凪ちゃんも結城くんのこと狙ってるって噂では聞く。


噂って、あることないこと混ざってるけど、瑠凪ちゃんが結城くんを狙ってるという噂はたぶん本当のこと。


いつも休み時間になるたび、瑠凪ちゃんは同じクラスじゃないのに結城くんのところに来たりしている。


結城くんはいつも瑠凪ちゃんと楽しそうに幸せそうに笑ってて、周りのみんなはその2人をみて言う。

「お似合いだね」「似合いすぎて叶わん」


そんなことわかってるけど、そんな声が聞こえるたび、瑠凪ちゃんは嬉しそうに微笑んで、私は胸をなにかで貫いたみたいに苦しくなる。


こんな恋、いっそ辞めたい。


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