決断は一瞬、後悔は一生
でも、お弁当残すのももったいないしな。
「いいよ、お弁当食べていい?」
「もちろん!」
沢良宜は嬉しそうに笑った。
「じゃあ、教室にお弁当あるから教室戻ろ?」
「わかった」
俺は沢良宜と教室に戻った。
教室に着いてドアを開けるとみんなの視線がこっちに集められていた。
しばらく沈黙のあと、みんながからかい始めた。
「やっぱ付き合ってんじゃんー」「お似合いーフューフュー」
なんだよ。こいつら。
やめろよ。
美雨もいるのに。
教室には美雨もいて、美雨は驚いた様に固まっていた。
そしてしばらく経ってから美雨は俺を見た。
俺と目があった瞬間、ガタッと席を立って、走って教室を出ていった。
美雨の親友、叶芽がすぐに美雨の後を追いかけていった。
「美雨!?急にどうしたのー?!」
その声は廊下に響いた。
俺と目があってから走って教室に出て行ったってことは俺、なんかしたか?
なんで俺にあんな悲しそうな顔すんだよ。
自惚れるだろ。