決断は一瞬、後悔は一生
「私、もう限界。話したくても話せない。辛い。あと結城くんには瑠凪ちゃんがいるから・・・」
沢良宜のことがどうしたんだよ。
俺はお前しかいねーんだよ。
俺はもう我慢できなかった。
「美雨」
俺は部屋に入って美雨の名前を呼んだ。
久しぶりに名前をよんでなぜか急に恥ずかしくなった。
「な、なんでここに・・・?」
美雨は目を丸くして俺に聞く。
「ごめん、ずっと話聞いてた」
叶芽は「私、邪魔だね」と言って、部屋を出ていった。
部屋には俺と美雨の二人きり。
こんなこと初めてで、頭が真っ白になる。
何話せばいいのかわかんねー・・・。
「・・・・あのね、結城くん」
沈黙を破いたのは美雨だった。
「私、ずっと結城くんのこと好きだったよ」
美雨はなにかを決心したという顔で言った。
俺は美雨を見つめて頷いた。
「ずっと前から好きだったの」
美雨は、今にも泣きそうな顔をして話し続ける。
「結城くん覚えてないかもしれないけど、中2の時、隣の席で私が友達を作るきっかけを作ってくれたのも、私を笑顔にさせてくれたのも、私に元気をくれたのも全部、結城くんだったよ」
それは・・・
「俺もだよ」
「えっ・・・?」
美雨が俺の瞳をまっすぐ見て、首をかしげた。