決断は一瞬、後悔は一生

瑠凪ちゃんは私が彼女って知ったらどう受け止めるんだろう。


「なんでコイツ?」とか瑠凪ちゃんだったら言わないと思うし。


「そっかぁ」で終わるのならいいんだけど・・・。



瑠凪ちゃんは結城くんに対しての思いが強い。


それだけ好きなんだろう。


でもそれは私も一緒。


だから我慢したくない。


後悔したくない。



私も踏み出したい。



私は一回だけ深呼吸して一歩踏み出した。

「結城くんっ」


私の言葉に驚いたように、結城くんと、結城くんの周りにいた人が私に視線を向けた。


「結城くんに何か用かな?」

口を開いたのは、瑠凪ちゃんだった。


「あ、えっと」

瑠凪ちゃんの表情が一瞬豹変して私は口ごもる。


「用がないのなら私たちの邪魔しないでよね?」


瑠凪ちゃんが笑顔で言う。



そのときの瑠凪ちゃんの笑顔は、怖くて恐ろしかった。



「ごめんなさい・・・」


「別にいいけど、私の結城くん取らないでよね?」


違うよ。


瑠凪ちゃんの所有物みたいに言わないで。