決断は一瞬、後悔は一生

結城くんは何か言おうと口をゆっくり開けた。




―結城くんに何か言われるのが怖い。



そう思った私は教室を抜け出していた。


私は階段を急いで駆け下りてしゃがみこんだ。


私の頬に温かいものが触れた瞬間、私は後ろから腕を引っ張られ後ろから抱きつかれていた。


誰・・・?



私は誰かを確かめようとして、振り向いた。


その瞬間、あと5センチにも満たないぐらいの近距離で私の目の前にあった顔を見て私は驚いた。



だって、後ろから私を抱きしめていたのは―


―神木くん?


「なんで泣いてんだよ」

神木くんがいつもと同じような低い声で私の耳元で囁く。



「泣いてないよ」


私は急いで袖で涙を拭いた。


「泣いてんじゃん」


「泣いてないってばっ」


「お前、アイツといて楽しいか?」


「えっ?」


どうゆう意味・・・?

アイツって、結城くんのこと?


なんでそんなこと聞くの・・・?


神木くん、女の子嫌いなんじゃないの・・・?


なのに。



なんでこんなことするの?
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