story~出逢いの奇跡~
「山中先生。お久しぶりです。」

私は満面の笑みを作った。

過去を知ってる人・・・。

暗い私はみせられない。



「久しぶりだね。元気?」

「はい。もちろん元気です。」

ちゃんと治療してから喘息発作は出てない。

出てももう治療しない。


大発作が出たら苦しくても死を選ぶ。


そんな事言えないけど。


「本当に!?何か大分痩せた様な気がするけど。」


「そんな事ないですよ。」


確実に痩せた。



このまま話してると色々突っ込まれそうだから逃げよう。



「すみません。友達が待ってるので」


私がその場を離れようとした瞬間。

腕を掴まれた。


「ちょっと待って。顔色も悪いし大丈夫?喘息出てない?」



「本当に大丈夫です。」

私は腕を振りほどいた。


「山中先生。どうしたんですか?」


そこには私を迎えに来た佑樹君が立っていた。
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