story~出逢いの奇跡~
「吉田お前ら知り合い?」

「はい。」

2人は知り合いなんだ。

偶然って怖い。

蓮との過去を知っている人にこんな所で会うなんて。

下手な恋愛小説の設定に似すぎてる。


「瑞紀ちゃん顔色悪すぎだろう。お前何診てるんだ。」

山中先生。

今の私はいつもこんな感じですから。

と言えたら苦労しない。

「すみません。瑞紀大丈夫?」

私はうなずいた。

「既往歴に喘息があるから無理させるなよ。」


言っちゃた。

まあ。言うよね。


「はい。解りました。瑞紀あっちで少し休もう。」


うなずいた。

と言うかこの場でそれしかできない。

佑樹君は山中先生にお辞儀をすると私の手を取り歩き始めた。


「瑞紀ちゃん。」

山中先生が私を呼んだ。

そして、私の近くに近寄り話始めた。

「前にも話したよね。限界を越えての甘えは迷惑じゃあないんだよ。もっと周りに甘えな。今の瑞紀ちゃんは、前の瑞紀ちゃんに戻ってる。辛い時は素直に辛いっていう。それは蓮だけじゃあない。吉田だって俺だって誰だっていいんだよ。1人で抱え込まないで。」

そういうと山中先生は私達から離れて行った。
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