story~出逢いの奇跡~
空気がピンと張りつめたままだった。
その原因を作ったのは私。
この空気感を壊すにはどうしたら良いのか私にはわからない。

1つわかった事。
それはここに私は来てはいけなかった事。
もう、2度とこの人達に会うことはないと確信した瞬間。

「川辺に行こう。」

佑樹君の澄みきった声が聞こえた。
2人もこの空気感を破りたかったのだろう。
思いっきり明るい声で返事をしていた。

そして、2人は手を繋ぎ走り出した。
その姿を見た瞬間。
佑樹君が私の手を繋ぎ走り出した。
その勢いのよさに躊躇するという選択肢はなかった。
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