story~出逢いの奇跡~
先に走り出した2人はジーンズを膝の上まで捲り、水を掛け合っている。

2人を見る余裕が私にはない。
川辺に着いたとたん私は膝に両手を当て下を向いた。
息が吸えない程に疲れきった私は、次の瞬間砂利に座りこんだ。

そんな姿の私に佑樹君は笑みをこらえている。

どうせ体力ありませんよ。
次の瞬間、私の手を取り川に入っていった。

「冷たい。」

新緑が綺麗な季節だからまだ、水は冷たい。
私の言葉を無視して私に水をかけてくる佑樹君。
私も思いっきり、佑樹君に水をかける。

その姿を見た2人も、混ざってきた。
どの位水の掛け合いをしていたのだろう。
4人とも、びっしょりになった。

私は疲れきってしまったので、そっと川から上がり砂利に座りこんだ。
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