story~出逢いの奇跡~
久しぶりに騒いだ気がする。
蓮が亡くなってからこんなに騒いだの初めてな気がする。
空を見上げた。
青空が広がっている。

私の心は梅雨雲だ。
もう、青空にはならない。

「疲れたね!!」

いつの間にか舞さんが隣に座っていた。
舞さんは顔が整っていて医者にしておくのは勿体ない。
どこかでモデルショーに出ててもおかしくないような容姿。
亮さんも格好いいから美男美女カップルだ。


「瑞紀って、本当に人に気づかい出来るよね。見ててそう思った。私達タメなんだよね?だから瑞紀でいいよね?」

類は友を呼ぶという言葉はこの3人みたいの事を言うんだ。
多分、亮さんも同じ系統の人間。
私の心の中に土足で踏み込んでくる人。

「なんて呼んでもらっても構いません。私はそんなできた人間じゃあありません。」

このままいるといろいろと聞かれそうで面倒なことになりそう。
私はある程度距離をとらないと。
私は心の梅雨雲を見られないように注意を払った。
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