三本串
良雄と文太の二人生活
ジリリリーン ジリリリーン

目覚まし時計が 二人に朝を告げる


文太は せかせか 支度を初める


小学校までは、歩いて十五分程度の距離


小学二年生 一人っ子のせいか しっかりはしている

血質のせいか 気性は荒いが なかなか頼もしい


一人パンを焼き牛乳を飲みながら 新聞をよむ!?

おっさんか!

もっぱらテレビ欄の夕方から始まるアニメのチェック


『よーし いってきまーす』


と 元気よく 寝てる良雄を踏みつけて飛び出していく


『ぐえっ 』


あの野郎!


その後 昼まで眠ってようやく良雄が動きだした


『えっと 洗濯か、 いっぱいあるなぁ 』


ぶつぶつ言いながら カゴ二つの洗濯物を強引に入れ始める

『洗剤は どの位? ま こんなんで と 』

と 箱ごと振りかける

いい加減もここまでくれば大した物だ


スイッチ オン!


グ グ グイ グィー

明らかに入れすぎの洗濯機は 鈍く 回り始めた


『次は 掃除だな』


おもむろに真ん中だけグイグイかける

『よし! 終わり』


早いよ!


カップラーメンを食べて 後は文太を待つ


洗濯機は虚しく ゆっくり回っている・・。

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