三本串

８時になり 店は相変わらず満員


『文太 そろそろ これ食って家入れ』


そういって作ったばかりの特製 親子丼をだした。


『お うまそー』


カウンターに座っていた近所の寿司屋のマサがのぞく


『文太 いいな いつもこんなん食えて』


『毎日じゃ飽きるって 僕マグロがいいな』

『ほら いいから食え』

良雄が促す

『そっか 文太マグロが好きか よし 今度マサのおじさんが握って持ってくるからな』


『うん じゃ そんとき取り替えよー』


『文太 明日 起きれなくなるぞ 早く寝ろよ』


『父ちゃん 一人で 大丈夫か？』

文太が一応心配する


『あぁ 大丈夫だ カウンターのおじさんが手伝うだろう』


『えっ』

マサは 枝豆を落とす

『そっか じゃ マサおじさん 後よろしくね』

丼ぶりを持って 店とつながってる家に文太が戻る

『あ ・・ うん』


『はいっ ビール二丁 ボックスねぇ』

良雄がマサの前に 注いだジョッキをおく


しぶしぶ ボックスの方に


『はい おまち！』


１日目は 無事に過ぎていった。