三本串
その日は遅くまで華子の所にいてから帰った

二人で久しぶりにお風呂に入る


交代で背中を洗う

『父ちゃん 前から思ってたんだけど この絵なに?消えないね』

まだヤンチャ時代に入れたタトゥーである

『それ 消えないんだ 父ちゃんバカだから自分で消えないイタズラ書きしたんだ』


『へぇー 邦夫のおじさんもいっぱい書いてたよ』

『ああ アイツは 大バカだから、 文太 学校でこう言う話するなよ』


『なんで?』


『な なんでって その ま すんなよ』


自分の汚点や エッチなこと

これが 困る


風呂から上がり アイスを食べて消灯


『おやすみ』


『うん おやすみ』



モゾモゾ 。

文太が寝付けない様子

しばらくして文太は 優しい匂いがする華子の枕にしがみつき寝ていった

やはり寂しいのだろう

何歳になっても母の匂いは心を落ちつかせるもの


文太の手をにぎり 良雄も眠りについた


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