三本串

良雄の迫力に 三人組は 何かを感じ

『いや 俺達 ○○の者だけど このままじゃ 』


『○○って 田中さん の若い者か お前ら』

三人は顔を合わせ

『兄貴を 知ってるんですか?』


既に敬語になっている

『ああ よく 知ってるよ じゃ 俺から田中さんに電話しておくから お前ら今日は このまま帰ってくれ なっ』

三人は 顔を見合せ うなずいて

『分かりました 帰ります 店で 騒いですんませんでした』


と ペコリと頭をさげて帰っていった


この手の人間は 以外に礼儀正しいとこもある


『ふー』


一息ついて


『ほらっ 邦夫入れっ』


すごすごと カウンターに座りなおした


『良雄ちゃん 大丈夫だった? 警察呼ぼうか?』


『あ 大丈夫 大丈夫 ママすまなかったな 飲み直してよ はい これサービス』


冷酒のミニボトルをカウンターにだした


皆 ホッと胸を撫で下ろし またすぐ 店は賑やかになった


その脇で 邦夫は しょんぼり


< 36 / 59 >

この作品をシェア

pagetop