俺の恋した生徒は…《先生×生徒》




そう言えばさっき職員室に加賀美先生いなかったな、


でも…恋の悩みってバレちゃったしなんだか恥ずかしいから今日はおとなしく帰ろ。







私は仕事が入ってない日は基本、先生と話してから帰るのが日課になっていた。
先生と話してると素の自分でいられるから…



でも毎回ではないんだあ。


帰りにちらっと職員室を覗いてみて暇そうにしていたら話しかけに行く。


だからテスト前とかはなかなか話せないんだよね。






やっぱり今日はサボっちゃったし、挨拶だけでもしたいな…


私はもしかしたら、と数学準備室に向かった。


すると1人の生徒が入っていく姿が見えた。





高畑さんだっ…




聞いちゃダメ、と思っててもどうしても気になってしまう。


私はドアの前に近づく。





「先生、急に呼び出してごめんなさい」

「どうした?話って、なんかあったか?」

「…。」

「高畑?」

「先生って生徒を好きになったこと、ありますか?」

「…なんだ急に。ある訳ないだろ、俺教師だぞ」



ーー-ズキッ


だよね。。。


分かってるけど、

分かってたけど、

なぜか…傷付いてる自分がいる。





「そっか…でも私ね、」


「…私、1年の時からずっと先生の事がす、」




私は気付けば走り出していた。


全速力で玄関に向かう。


「はぁ…はぁ…」


何やってんだろ、私。







先生の返事を聞くのが怖かった。

もし高畑さんの告白をOKしたら…






そんなの嫌、



でも先生、なんて答えたんだろ…





頭の中はさっきの出来事ばっかりで、気付けば家に着いていた。



< 12 / 23 >

この作品をシェア

pagetop