俺の恋した生徒は…《先生×生徒》
俺は楠木が心配でHRにはまだ早いが、6時間目終わりすぐに教室に行ってみた。
すると案の定
「ねえ、楠木さんは進路どうするの?」
「美桜ちゃんはずっとアイドルでしょ?」
「いいなー、アイドルなんて楽そうな仕事。ただ歌ってニコニコしてればいいんでしょ?」
バカにしたように笑うクラスの女子、
そんな質問にも楠木は笑顔で答える。
きっと真面目なんだろうな…
隣にいる二宮も心配そうに見ているが、きっと女子達を止める勇気はないんだろう。
見るに見かねた俺は、
「ちょっと早いけど帰りのHR始めるぞー」
「先生早くない?」
「まあその分早く帰れるぞー」
そっか、と納得した様子でみんな席に着いた。
俺は必要事項だけ伝え、ささっとHRを終わらせ、足早に職員室に戻る。
理由は1つ、
「せんせー?」
ほら、来た。
「楠木、どうした?」
なんて聞かなくても分かってるんだけど。
「少しだけ…お話したいです」
「じゃあ、いつもの教室で待っててもらえるか。すぐ行くから」
「はいっ」
実は楠木は2年の後半頃から、何かあるとよく俺のところに来るようになった。