王様と黒猫
彼女に良く似た、やんちゃな黒猫。
「俺が責任を持って飼う――――だから、また逢いに来てくれないか?」
「ええっ?!」
「俺にでも猫にでも、どっちでもいい。また逢いに来てくれ」
戸惑うシオンを無理やり頷かせた。ちょっと強引だったかもしれない。だけど俺は満足だった。
この息苦しくて堅苦しい生活に、時折彼女が風を運んでくれたらそれでいい。
今度逢うときは、シオンは俺と猫、どちらに逢いに来るのだろう。
そう思いながら彼女を見ると、少し薄汚れてはいたが白い頬に、またピンクの薔薇のような赤みがさしていた。
◇◇◇
「俺が責任を持って飼う――――だから、また逢いに来てくれないか?」
「ええっ?!」
「俺にでも猫にでも、どっちでもいい。また逢いに来てくれ」
戸惑うシオンを無理やり頷かせた。ちょっと強引だったかもしれない。だけど俺は満足だった。
この息苦しくて堅苦しい生活に、時折彼女が風を運んでくれたらそれでいい。
今度逢うときは、シオンは俺と猫、どちらに逢いに来るのだろう。
そう思いながら彼女を見ると、少し薄汚れてはいたが白い頬に、またピンクの薔薇のような赤みがさしていた。
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