王様と黒猫
きっとこの雪の街を気に入ってくれる。

雪の中をはしゃいで駆け回るシオンがすぐに思い浮かび、自然に笑みがこぼれた。

それと城へ帰ったら、彼女に手紙を書こう。黒猫の名前が決まった事を知らせてやらないと。


遊びに来てくれと、書き添える事も忘れずに。


それを読んで驚くシオンの顔がまた浮かんできて、思わず笑い声を上げてしまった。不思議そうな顔をして見ているジェイクとアシュリーをその場に残し、まだ笑いが治まらない俺は、そのまま馬車を目指して雪の街を歩き始めた。















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