王様と黒猫
……やれやれ、何て色気の無い行為なのだろうか。
飴を奪い返すのならもっと他にも方法があっただろうに。
しかし唇にはまだ柔らかい彼女の感触が残り、口の中はイチゴミルクの甘さで痺れている。そして視線は彼女の出て行ったドアから逸らす事は出来ないでいた。
大きく溜め息を吐くと彼女の残していった甘いイチゴミルクの香りがした。
仕方ない、今度ソフィア為にイチゴミルクの飴を買ってこよう。
気まぐれな野良猫。
彼女の味は、イチゴミルク。
【おまけ ③ 騎士団長と野良猫 END】