身代わりペット
プレゼントは大成功。
いつものカフェ。
私と千歳は冬以外は定番で座るテラス席に通され、談笑していた。
「ハッピーバースデー!!はい、プレゼント!」
「ありがとう。開けてもいい?」
「どうぞどうぞ!気に入ってくれるといいんだけど……」
ガサゴソと千歳が包みを開けているのを、ドキドキしながら見る。
(う~…この瞬間っていつになっても緊張するなぁ)
パカッと箱を開けた瞬間、千歳が「あっ…」みたいな顔を一瞬した。
その表情を見て、失敗したか!?と不安になったけど、どうやらそうではなかった。
「なんでアタシの欲しかった物分かったの?」
「え?そうなの?」
「うん。前々から欲しいと思ってた」
「そうなんだ。じゃあ、良かった」
さっきの「あっ…」で一瞬ビビったけど、『こんなの要らない』の「あっ…」じゃない事に安堵し、私はホッと胸を撫で下ろした。
「素敵な万年筆。凄く気に入った。でもこれ、高かったんじゃない?見た所アンティークっぽいけど……」
千歳が万年筆を手に取ってクルクル回しながらそう言った。
「うんや?そうでもなかったよ?」
……少しばかり、嘘をつく。
本当は、ちょっと奮発してしまった。
でも色々相談にも乗って貰ったし心配もかけたし(火事の事や失恋の事)。
そのお礼も兼ねてだったから値段なんて問題じゃなかった。
「そっか。ありがと。大事にするね」
千歳はバッグから取り出した手帳に万年筆を挟み、またバッグにしまった。
私と千歳は冬以外は定番で座るテラス席に通され、談笑していた。
「ハッピーバースデー!!はい、プレゼント!」
「ありがとう。開けてもいい?」
「どうぞどうぞ!気に入ってくれるといいんだけど……」
ガサゴソと千歳が包みを開けているのを、ドキドキしながら見る。
(う~…この瞬間っていつになっても緊張するなぁ)
パカッと箱を開けた瞬間、千歳が「あっ…」みたいな顔を一瞬した。
その表情を見て、失敗したか!?と不安になったけど、どうやらそうではなかった。
「なんでアタシの欲しかった物分かったの?」
「え?そうなの?」
「うん。前々から欲しいと思ってた」
「そうなんだ。じゃあ、良かった」
さっきの「あっ…」で一瞬ビビったけど、『こんなの要らない』の「あっ…」じゃない事に安堵し、私はホッと胸を撫で下ろした。
「素敵な万年筆。凄く気に入った。でもこれ、高かったんじゃない?見た所アンティークっぽいけど……」
千歳が万年筆を手に取ってクルクル回しながらそう言った。
「うんや?そうでもなかったよ?」
……少しばかり、嘘をつく。
本当は、ちょっと奮発してしまった。
でも色々相談にも乗って貰ったし心配もかけたし(火事の事や失恋の事)。
そのお礼も兼ねてだったから値段なんて問題じゃなかった。
「そっか。ありがと。大事にするね」
千歳はバッグから取り出した手帳に万年筆を挟み、またバッグにしまった。