身代わりペット


「今日もお仕事疲れたよ~!ん~~~♡」

と、目尻をこれでもか!と言う位下げ、私の髪の毛をモシャモシャ!と掻き乱した。

先程、月明かりに照らされ、妖艶な雰囲気を醸し出していた課長の姿は何処にも見当たらない。

「か、課長……痛いです……」

それにしても、今日はいつにも増して激しい。

「ん~~~♡」

私にじゃれ付く事に頭が一杯で、課長の耳に私の言葉は届いていない。

(はぁ……)

心の中でため息を付いて、安請け合いした事を今更ながら後悔する。




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