身代わりペット
2にゃん
暴走を食い止める
「課長、更におかしくなってない?」
和矢に別れを告げてから2週間が経ったある日の事。
オフィス中がまたそんな話しで持ちきりになる。
確かに皆の言う通り、課長は更におかしくなって来ている。
前にも増して仕事のミスや上の空の頻度が高くなっているし、顔色も良くない。
多分、ペットロスが酷くなっているんだと思う。
かく言う私も、課長の事が気がかりで仕事に集中出来ない。
助けてあげたい。
(でも……)
あんだけ『彼氏がいるので無理!!』と豪語した手前、『別れたからオールOK!』とは軽々しく言えなかった。
(ひ、人助けと思えばイケる、かな?でも、あれから課長に声を掛けられる事はなかったし、もういいのかも。いや、でも。いやいや、うーん……)
色々考え過ぎて、頭を抱える。
そのまま、心機一転、肩まで切った髪の毛をうがーっ!と自分で引っ掻き回した。
「あ」
しまった。
ここは家じゃないのにやってしまった。
向かいに座っているお局、隣に座っている後輩が、眉をひそめてこちらを見ている。
私はコホンと一つ咳ばらいをし、手櫛でササッと髪を整えて何事もなかった様にパソコンに向かい直した。
(ああ、でも絶対に髪の毛広がってるわ)
せっかく朝から格闘して綺麗に内巻きにしたのに。
和矢に別れを告げてから2週間が経ったある日の事。
オフィス中がまたそんな話しで持ちきりになる。
確かに皆の言う通り、課長は更におかしくなって来ている。
前にも増して仕事のミスや上の空の頻度が高くなっているし、顔色も良くない。
多分、ペットロスが酷くなっているんだと思う。
かく言う私も、課長の事が気がかりで仕事に集中出来ない。
助けてあげたい。
(でも……)
あんだけ『彼氏がいるので無理!!』と豪語した手前、『別れたからオールOK!』とは軽々しく言えなかった。
(ひ、人助けと思えばイケる、かな?でも、あれから課長に声を掛けられる事はなかったし、もういいのかも。いや、でも。いやいや、うーん……)
色々考え過ぎて、頭を抱える。
そのまま、心機一転、肩まで切った髪の毛をうがーっ!と自分で引っ掻き回した。
「あ」
しまった。
ここは家じゃないのにやってしまった。
向かいに座っているお局、隣に座っている後輩が、眉をひそめてこちらを見ている。
私はコホンと一つ咳ばらいをし、手櫛でササッと髪を整えて何事もなかった様にパソコンに向かい直した。
(ああ、でも絶対に髪の毛広がってるわ)
せっかく朝から格闘して綺麗に内巻きにしたのに。