身代わりペット
アパートが燃えて、課長の家に
「どうぞ」
「お邪魔します……」
課長がドアを抑えて、中に入るように促してくれる。
玄関に足を一歩踏み入れると、初めてじゃないのになんだかドキドキして来た。
「こっちの客間は使っていないから、自由に使ってくれ。あと、風呂はこっち。自由に使ってくれ。あとは……」
色々説明してくれる課長に相槌を打ってはいるんだけど、なんか頭に入って来ない。
思いの外、緊張している。
課長の家にお邪魔するのはこれで3回目だけど、改まって入ったのはこれが初めてだからかもしれない。
「……ょう……かじょう……中条!」
「はいいいっ!?」
急に肩をポンっと叩かれて、飛び上がるほどビックリした。
「ボーっとして、大丈夫か?」
「あ、は、はい!大丈夫です、すみません!」
心臓が口から飛び出すかと思った。
ドキドキうるさい心臓を、ギュッと押さえる。
「まあ、大体こんなもんかな。あとは、服をどうするかだなぁ」
課長が腕を組み、アゴに手を当てて考えてくれる。
「あ、その事なんですが」
私は小さく顔の位置くらいまで手を上げた。
「うん?」
「さっきは気が動転していて忘れていたんですが、今着ている服、リバーシブルなので大丈夫です」
「リバーシブル?」
「はい」
そう。
さっきここに来る途中に寄ったコンビニで気が付いた。
ジャケットとスカートがリバーシブルだった事を。
「お邪魔します……」
課長がドアを抑えて、中に入るように促してくれる。
玄関に足を一歩踏み入れると、初めてじゃないのになんだかドキドキして来た。
「こっちの客間は使っていないから、自由に使ってくれ。あと、風呂はこっち。自由に使ってくれ。あとは……」
色々説明してくれる課長に相槌を打ってはいるんだけど、なんか頭に入って来ない。
思いの外、緊張している。
課長の家にお邪魔するのはこれで3回目だけど、改まって入ったのはこれが初めてだからかもしれない。
「……ょう……かじょう……中条!」
「はいいいっ!?」
急に肩をポンっと叩かれて、飛び上がるほどビックリした。
「ボーっとして、大丈夫か?」
「あ、は、はい!大丈夫です、すみません!」
心臓が口から飛び出すかと思った。
ドキドキうるさい心臓を、ギュッと押さえる。
「まあ、大体こんなもんかな。あとは、服をどうするかだなぁ」
課長が腕を組み、アゴに手を当てて考えてくれる。
「あ、その事なんですが」
私は小さく顔の位置くらいまで手を上げた。
「うん?」
「さっきは気が動転していて忘れていたんですが、今着ている服、リバーシブルなので大丈夫です」
「リバーシブル?」
「はい」
そう。
さっきここに来る途中に寄ったコンビニで気が付いた。
ジャケットとスカートがリバーシブルだった事を。