哀しみの最果て
宮部はスラスラと目の前の紙にメモを取っている。


「柿沼さんのご自宅は?」


「今住んでいるのは群馬の太田市にあるアパートです。」


「なるほど。最後に会ったのはいつですか?」


「8日前の6月23日の夜です。お互い仕事後に夕食を食べに行ったんです。」


宮部は胸ポケットから手帳を取り出し、手帳にあるカレンダー表をテーブルに広げた。
< 26 / 177 >

この作品をシェア

pagetop