哀しみの最果て
「だってあの親父の何がいんだか。日野君は親父の最低な所を知らないからそう思うんだよ。」


「最低な所って何よ?」


「知らない方が得って言葉がある。まさにそれ。」


日野は「最低ですね」と呟き窓の外へ視線をやると老人ホームが見えてきた。


車を駐車場へ停め、館内へ入ると受付の女性が対応してくれた。


どうやら親父は風呂に入っているようだったのでしばらくフリールームという部屋で待つことに。
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