哀しみの最果て
「ご無沙汰しております。お元気そうでなによりです。」


日野が優しい声で父親に話しかける。


父親は宮部と向かい合うような形で腰を下ろした。


「あのさ親父、単刀直入に言うわ。渡良瀬会の会長と話すことって出来る?」


父親はまっすぐに宮部の目を見て、小さく頷いた。
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