俺様室長は愛する人を閉じ込めたい~蜜愛同居~
「わかってたって?」
ケラケラと笑う母の顔を、塔子はポカンとみると、
「当たり前でしょ!あんなバレバレな態度を取ってたんだから。大輔君が原因なことぐらいわからないと思ってたの?」
母は何を言ってるの!という顔をして塔子をみた。



(そんなにひどかったんだ……。なんだっけ?だいちゃん好き好き塔子?だっけ?)

塔子は友里に言われたことを思い出して、両親にまで知られていたことに羞恥で顔が熱くなった。

「でも、よかったわね。長い間待ったかいがあって」
母は優しい顔で言った母の言葉に、塔子は更に驚いて目を見開いた。

「え?」


「え?って大輔君とお付き合いできてよかったじゃない」

「なんで知ってるの!?今から話そうと思ってたのに」
そんな塔子を見て、母はクスリと笑うと、

「きちんと、大輔君から電話をもらったから」

「え…?なんて?」

「なんてって、塔子と真剣にお付き合いさせていただきます。って」
サラッと言った母を塔子は啞然として見つめた。

(連絡してくれてたんだ……そしてお母さんも知ってたのか……)
塔子はその事に、心は温かくなった気がした。

その時、ずっと黙っていた父も口を開いた。

「大輔君ならいう事ないよ。むしろ、このまま塔子が一人の方がお父さん心配だ」
新聞を読みだから言った父の言葉に、塔子は胸がいっぱいになって

「お父さん……ありがとう」
と小さく呟いた。

そこに、インターホンが鳴り母が立ち上がった。

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