俺様室長は愛する人を閉じ込めたい~蜜愛同居~
「ねえ、美里ちゃん……まだ?」
那智の言葉に、美里は小さく声を出した。
「はい。まだ忘れられないです。あの優しかった大輔さんを……」
「そっか。まだチャンスはあるよ!より戻せるように頑張って」
二人の会話に塔子はギュッと知らず知らずに手に力が入っていた。
(この子が大ちゃんの元カノ……)
漠然と大輔に元カノがいたことなんてわかっていた塔子だったが、明らかに今の自分とは真逆の、むしろ昔の自分の様な元カノを目にして、自分でも驚くほど動揺していることに気づいた。
10年という月日のうちに変わった自分に後悔はなかったが、大輔の昔も好きだったその言葉が今の塔子にはどこか引っかかっていた。
あの頃の自分が好きだと言ってくれた大輔は、本当は今の様な可愛げのない自分の事は好きではないのではないか?昔のように戻って欲しいと思ってるのではないか?そんな事をたまに考えずにはいられなかった。
そんな時に、実際に目の当たりにした可愛らしい元カノ。
塔子を不安にさせるには十分だった。
(優しかった……あの優しさをこの子にも、あの優しい腕でこの子を抱きしめていた?)
ドロドロとあふれ出した感情に飲み込まれそうになるのをなんとか抑えると、塔子はそのままギュッと目を閉じた。
那智の言葉に、美里は小さく声を出した。
「はい。まだ忘れられないです。あの優しかった大輔さんを……」
「そっか。まだチャンスはあるよ!より戻せるように頑張って」
二人の会話に塔子はギュッと知らず知らずに手に力が入っていた。
(この子が大ちゃんの元カノ……)
漠然と大輔に元カノがいたことなんてわかっていた塔子だったが、明らかに今の自分とは真逆の、むしろ昔の自分の様な元カノを目にして、自分でも驚くほど動揺していることに気づいた。
10年という月日のうちに変わった自分に後悔はなかったが、大輔の昔も好きだったその言葉が今の塔子にはどこか引っかかっていた。
あの頃の自分が好きだと言ってくれた大輔は、本当は今の様な可愛げのない自分の事は好きではないのではないか?昔のように戻って欲しいと思ってるのではないか?そんな事をたまに考えずにはいられなかった。
そんな時に、実際に目の当たりにした可愛らしい元カノ。
塔子を不安にさせるには十分だった。
(優しかった……あの優しさをこの子にも、あの優しい腕でこの子を抱きしめていた?)
ドロドロとあふれ出した感情に飲み込まれそうになるのをなんとか抑えると、塔子はそのままギュッと目を閉じた。