俺様室長は愛する人を閉じ込めたい～蜜愛同居～
塔子が中学に上がった頃から、大輔は急に大人びた。

中学１年と高校２年。
塔子の淡い恋心は幼く純粋だっだ。

「だいちゃん、だいちゃん。勉強教えて。」
「ねえ、だいちゃん、一緒にお祭りに行きたい！」
そんな、塔子の願いをいつも文句を言いながらも大輔は叶えてくれた。

そして、いつしか気づいた。
大輔は塔子を妹のように、そして兄の立場でしか見てくれない事に。

―　あたしはいつまでたっても子供でしかない。

初めて、大輔と彼女のキスシーンを目撃した時に、一気に目が覚めた。
自分とは違った、その女の人が今でも頭に鮮明に残っている。

有名大学に通い、顔もよく、人あたりの良い大輔の家にはよく女の人が来ることが増えた。
その事に、塔子は苛立ちを隠せなくなっていった。
それでも、変わらず優しい大輔に、いつしか塔子は苦しさから距離を取るようになった。

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